
防犯カメラの導入を検討する際には、「何のために設置するのか」という目的に応じて、最適な機種や機能を選ぶことが重要です。一口に防犯カメラといっても、種類やメーカー、搭載されている機能は実にさまざまであり、用途に合わない機種を選んでしまうと、思うような効果が得られない可能性もあります。
本記事では、防犯カメラを導入する際によくある目的別に、選び方のポイントとおすすめの機種タイプをご紹介いたします。実際の設置に際しては専門業者への相談が望ましいですが、事前の知識としてご活用ください。
目次
1.録画したい場合
映像を録画・保存したい場合には、記録媒体との組み合わせが必須です。HDD(ハードディスク)やDVD、あるいはUSBメモリへバックアップが可能なレコーダーなど、用途に合わせて選ぶ必要があります。録画時間の長さ、上書き機能の有無、保存形式なども選定の重要なポイントです。
2.映像を鮮明に記録したい場合
人物の顔や車のナンバーなど、細部までくっきり映したい場合は、高解像度の防犯カメラが必要です。現在ではフルハイビジョン(HD)対応はもちろん、4K対応モデルも登場しています。万一の際に証拠能力のある映像を残すには、画素数の多いカメラと高性能なレンズを備えた機種がおすすめです。
3.遠隔地から映像を確認したい場合
離れた場所からリアルタイムで映像を確認したい場合は、ネットワーク対応のIPカメラが最適です。スマートフォンやタブレットを通じて、外出先でも映像をチェックできるほか、録画の再生やアラート通知などの機能が搭載された製品も多数存在します。通信環境やアプリの使いやすさも選定の鍵となります。
4.カメラの存在を目立たせたくない場合
インテリアや空間の雰囲気を損なわず、自然に監視を行いたい場合は、コンパクトで目立ちにくいデザインのカメラが適しています。天井に埋め込むタイプや、小型のドーム型カメラなどが代表的で、外見からはカメラとわかりにくいため、店舗や施設のイメージを大切にしたい方にも好まれています。
5.犯罪者を威嚇したい場合
「監視されている」という心理的プレッシャーを与えることで、不審者の侵入や万引きを抑止したい場合には、目立つ形状のボックス型カメラや、LEDランプ付きのカメラが有効です。また、映像を表示するモニターを人目につきやすい場所に設置することで、威嚇効果をさらに高めることが可能です。
6.コストを抑えたい場合
防犯対策は行いたいが、予算には限りがあるという方には、基本的な機能を備えたエントリーモデルがおすすめです。最近ではリーズナブルな価格帯でも、一定の画質と録画機能を備えたカメラが多く販売されており、設置工事の簡素化や複数台セットによるコストダウンも期待できます。
防犯カメラは、「ただ設置する」だけでは不十分です。設置の目的に合った機種と機能を選ぶことで、その効果を最大限に発揮することができます。目的を明確にしたうえで、信頼できる業者に相談し、最適な防犯システムを構築することをおすすめします。
