防犯カメラを選ぶ際、値段だけ、営業担当のおすすめというだけで決めてしまっていないでしょうか。自身でも必ずチェックしておいてもらいたいのが「フレームレート」です。
フレームレートは購入時だけでなく、実際に防犯カメラを設置する際に設定が必要なものです。購入する際は、実際の運用を考えながらカメラの機種と記録媒体を選ぶ必要があります。
ここでは防犯カメラのフレームレートがどんなものなのか、防犯カメラの利用用途ごとに存在するおすすめのフレームレート値をご紹介します。
目次
防犯カメラのフレームレート(FPS)とは
フレームレートとは、動画が撮影できるカメラで一般的に利用されている単位です。一般的には「コマ数」とも呼ばれ、1秒間に何回静止画を撮影するかを表しています。
普段はあまり意識しませんが、動画は撮影している間、何枚もの静止画を撮影し、それをパラパラマンガのように連続して見せることで一つの動画になります。この静止画を1秒間に何枚撮影するのかを決めるのが、フレームレート値というわけです。
一般的なカメラのフレームレート
防犯カメラのフレームレートは設定画面で自由に変更することができ、1fpsから60fps、120fpsなど、設定できる値は防犯カメラの性能によって様々です。当然ですが防犯カメラの性能以上の設定は不可能です。
どうしても設定したい値があるのであれば、その設定ができる性能の防犯カメラを購入しましょう。
人間が違和感を感じないフレームレートはどれくらい?
一般的に、日本で放送されているテレビを撮影するカメラのフレームレートは、全て30fpsで統一されています。これは人間が違和感なく見られるフレームレート値が、24〜30fpsだと言われているためです。
24fpsよりも値を小さくすれば、動画はどんどんカクカクしていき、違和感を感じるようになります。
防犯カメラのフレームレートは高い方がいいとは限らない
基本的にはフレームレートが高いほど、滑らかに動くきれいな動画を撮影することができます。しかし防犯カメラの場合は、フレームレートをむやみに高くするのは逆効果なことが多いです。
フレームレートが高いほどデータ量が増える
フレームレートを高くするデメリットの一つは、保存データ量が多くなるという点です。例えば3fps設定の動画を5秒撮影した場合、保存される静止画数は15枚ですが、60fps設定の動画を5秒撮影した場合の静止画数は300枚です。実に20倍もの差が発生するということになります。
防犯カメラのデータを保存する記録媒体にも限りがありますし、単純に24時間撮影しっぱなしの状態で過去一ヶ月のデータを保存しなければならないわけです。当然、記録媒体に多額のお金を投入することになりますが、実際そこまで精密な動画は防犯カメラに求められていないので、費用対効果が非常に悪いです。
フレームレートを高くする画質が荒くなる可能性も
フレームレートを高くするデメリットのもう一つは、撮影される動画の画質が荒くなるという点です。
防犯カメラのデータの保存媒体容量は限られています。防犯カメラの機種によっては、設定された数値と記録媒体の残量をチェックして、なんとか記録を残そうと1枚毎の静止画の画質を低くして撮影しようとします。詳しい動画を残したくてフレームレートを上げたのに、結果画質が低くなって何もわからないのでは意味がありません。
以上2点のことから、むやみにフレームレートを上げるべきではないということがわかります。
おすすめの防犯カメラのフレームレート
では防犯カメラに最適なフレームレートをご紹介します。防犯カメラと一口に言っても、用途によって最適な値は異なります。
防犯カメラの用途別おすすめフレームレート設定
一般的に防犯カメラで推奨されているフレームレートは、3fps〜5fps程度です。カラオケ店など多くの部屋がある場所での室内の監視、店内の万引き対策、自宅の防犯対策などであれば、3〜5fpsに設定すれば問題ありません。
ただし一部の環境では、3fps〜5fpsという数値では間に合わないことがあるため、特殊な設定が必要となります。2つほど例をご紹介します。
監視対象が高速で動いている
車などの高速で動くものが監視対象の場合、3〜5fpsという数値は殆ど意味がありません。すぐに撮影範囲の外に出てしまうので、証拠となるような映像、重要な場面を撮り逃す可能性が高いからです。
こういった場合、フレームレートは24〜30fps程度にして、記録媒体の容量もなるべく大きいものにするのがおすすめです。
撮影範囲が狭く監視対象がすぐにフレームアウトする
防犯カメラの撮影範囲を狭く設定する場合も、なるべくフレームレートは高めに設定するのがおすすめです。狭い路地やT字路を撮影している場合、不審者が一瞬で横切ってしまうと顔が映り込まない可能性も高いです。最低でも24fps以上に設定するのがおすすめです。合わせて、保存容量も多めに確保しましょう。
フレームレートは防犯カメラの用途と環境で決めるべし
フレームレートの設定は、防犯カメラが役割を十二分に果たせるかどうかを大きく左右します。数値を高くすれば良い訳ではなく、用途と撮影場所、監視対象など踏まえて最適な設定が肝要です。
フレームレートの適切な設定値がわからないのであれば、営業の方に直接聞いてみるのが一番です。
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